歯科医師だった父の影響で、同じ道を志しました。私が大学時代からインプラント治療は爆発的に広がり、2008年頃までは、“インプラントバブル”と呼ばれるくらいたくさんの手術が行われました。そして2011年にインプラント手術による死亡事故が報道されたのです。
それ以降、インプラントのネガティブな報道がクローズアップされるようになりました。歯科治療と一言でいっても多様な分野があります。当然のことですが、どの分野も大切です。そのなかでも、インプラントという分野は非常に注目度が高い。
それには、以下2つの理由が挙げられます。
①については、インプラントは材料費、器具費、そして技術の習得に対する費用が高額なため、結果として治療費が高くなります。材料費、器具費はそれぞれの医院によって異なるので、必然的に治療費も医院によってまちまちです。
②については、インプラントは確かに難易度が高い治療であり、技術や、知識、経験が必要とされるので、トラブルが起きやすいといえます。歯科医師がインプラントの技術をどう習得するかはあまり知られていないでしょう。
多くの歯科医師は講習会などで数回学んだ後に、実際の患者様へ手術を行っています。誰かに指導してもらいながら治療を行うことや、実地訓練をするようなことがないのが現状です。さらに近年は、ネガティブな報道のためにたくさんの手術経験を重ねることも難しくなってきました。そのためトラブルが起きやすくなっているのです。
以上を踏まえて、私はインプラントに関しては絶対の技術力と自信が持てるまで時間をかけて学ぼうと決心しました。大学病院で約8年間実践を重ね、そこで博士号、「日本口腔外科学会認定医」そして「日本口腔インプラント学会専修医・専門医」の資格を取得しました。現在も非常勤の新潟大学の特任助教という立場で大学病院において診療と、最先端の研究を続けています。そして近年は多方面の歯科医師の先生方からお声をかけていただき、出張手術や講演を行っております。
日本歯科師会の中に設置されたインプラント関連の学会は二つで「日本口腔インプラント学会」と「日本顎顔面インプラント学会」の二つがあります。「日本口腔インプラント学会」は日本の歯科の学会の中で最大規模の学会で会員数は約16000人、専門医は現在約1,500人となります。もう一つのインプラントの学会である「顎顔面インプラント学会」は口腔外科の知識、技術を必要とする難症例を取り扱う学会であり専門医は約160名で、どちらの専門医も取得している歯科医師はごく少数です。
当院の院長はどちらも二つの学会の専門医を取得しており、常勤として常に患者様の治療を行い、さらに治療後の状態を確認しています。また休日は大学での研究に加え、多方面から声をかけて頂き出張手術や講演を行っております。
これからもインプラント専門医として、安全で満足していただけるインプラント治療をご提供できるよう努めてまいります。