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インプラント手術後の日常の過ごし方

ブログ

2025.09.27

インプラント治療を検討中の皆様へ

インプラント治療は、失った歯の機能を回復させるための優れた選択肢です。しかし、手術後のケアが非常に重要であることをご存じでしょうか。手術が成功しても、その後の過ごし方次第で治療の予後が大きく左右されます。インプラントを長持ちさせ、快適な生活を送るためには、手術後の数日間をどのように過ごすかが鍵となります。インプラント手術を無事に終えられた方が安心して日常生活に戻れるよう、術後の注意点やケアの方法をお伝えいたします。

インプラント手術は1回で終了しないのか?

インプラント手術は、通常1回の手術で完了すると思われがちですが、実際には、あごの骨の状態や治療計画によって手術が複数回にわたる場合があります。例えば、あごの骨の量が不足している場合は、インプラントを埋入する前に骨造成(こつぞうせい)と呼ばれる骨を増やす手術が必要になります。この場合、まずは骨造成の手術を行い、骨が再生するのを待ってから、改めてインプラントを埋入する手術を行うため、治療期間が長くなります。また、インプラントを埋入した後も、人工歯を装着するまでにインプラントと骨がしっかりと結合するのを待つ期間が必要です。この期間は個人差がありますが、一般的には数ヶ月かかります。この期間にインプラントが骨と結合するのを待つことで、長期的に安定したインプラントを維持できるのです。したがって、インプラント手術は単一の手術ではなく、複数のステップを経て完了する一連の治療プロセスであるとご理解ください。

術後の注意点

インプラント手術後の回復を早め、成功率を高めるためには、いくつかの注意点を守っていただくことが大切です。まず、手術当日は安静に過ごすことが最も重要です。激しい運動や飲酒、長時間の入浴は避けてください。血行が良くなると、出血や腫れがひどくなる可能性があります。食事については、麻酔が切れてから、やわらかく刺激の少ないものを摂るようにしてください。熱すぎるものや辛いものは、患部に負担をかけるため避けるようにしましょう。

以下に、術後の注意点をまとめました。

  • 安静に過ごす: 手術当日は体を休めることを最優先にしてください。激しい運動や飲酒は、出血や腫れの原因となります。
  • 食事に注意する: 麻酔が切れてから、やわらかいものを食べるようにしましょう。熱いものや辛いもの、硬いものは避けてください。
  • 清潔を保つ: 患部を清潔に保つことは感染予防のために非常に重要です。手術当日のうがいや歯磨きは、優しく行ってください。強いうがいは、治癒を妨げる血餅(かさぶた)を剥がしてしまう可能性があります。

術後の不具合が起きた場合はご連絡ください

インプラント手術後、痛みや腫れは徐々に落ち着いていきますが、もしも以下のような症状がみられた場合は、速やかにご連絡ください。

  • 出血が止まらない: 術後しばらくは少量の出血があるのは正常ですが、翌日以降も大量の出血が続く場合は注意が必要です。
  • 痛みが強くなる: 痛み止めを飲んでも痛みがひどくなる、または痛みが長引く場合は、何らかのトラブルが起きている可能性があります。
  • 腫れがひどくなる: 術後23日後が腫れのピークですが、それ以降も腫れが引かなかったり、赤みが増したりする場合は感染症の可能性があります。
  • 発熱がある: 術後に38度以上の発熱が続く場合は、感染症の兆候かもしれません。
  • インプラントがぐらつく: 本来、手術直後のインプラントは動かないものです。もしぐらつきを感じたら、すぐに歯科医師に相談してください。

これらの症状は、ごくまれに起こる可能性のあるものです。もしもご心配なことがあれば、自己判断せず、すぐに当院までご連絡ください。早期に対応することで、症状の悪化を防ぎ、インプラントの成功率を高めることができます。

 



 
監修記事
小川 信Ogawa Shin
医療法人社団 新成会 理事長。歯科医師。日本口腔外科学会 認定医、日本口腔インプラント学会 専門医、日本顎顔面インプラント学会 専門医、厚生労働省指定臨床研修指導歯科医として、多岐にわたるインプラント治療を行う。新潟大学医歯学総合病院の口腔外科やインプラント治療部門で長く研究や臨床に携わっており、「患者さんができるだけ長い間、QOLが高い状態で過ごせるよう、そのライフスタイルに寄り添った歯科治療を提供したい」という想いで、日々の治療にあたっている。