大宮銀座通り歯科オフィシャルサイト

ご予約・お問い合わせ
048-783-2696

ARCHIVEインプラントと私

ブログ

2021.04.25

私は日本口腔インプラント学会の専門医・日本顎顔面インプラント学会の専門医の取得を行いました。そんな私が上記タイトルにてお話したいのですが、これをご覧いただく方の中には私なんかより遥かにインプラント治療に精通しておられる方もいらっしゃると思いますので、そういう方はこの文章を生暖かい目で見守って頂ければ幸いです(笑)

私がインプラント治療に初めて興味を持ったのは大学5年の時でした。当時交際していた実習のライターの先生がインプラント治療を積極的に勉強していたため、私もその影響で興味を持つようになりました。実際に現場で勉強し始めたのは大学院1年目の後半あたり、口腔外科医の道を半ば諦めた時で、「一般歯科医になるならインプラントもできるようにならなきゃ。。」と思い、オペに助手として入らせてもらうようになりました。大学院2年目の時にインプラント治療部に移籍し、本格的にインプラント治療に携わるようになり、そこからインプラントを専門とした一般歯科医を目指すようになりました。

さて、それから一応、ある程度、一通り?インプラント治療に関して経験をさせて頂いたと思っているのですが、もちろん全然道半ばで、現在も日々勉強中であります。また、この分野はどんどん新しい機材や技術が出てくるので、いくら勉強しても足りないと思っております。事実、私が初めてインプラント治療を行うようになった10年前と現在では色々なことが変わってしまいました。色々ありますが一番は…やはりデジタルの進歩でしょうか。デジタルとインプラントはとても相性が良いので、今はまだ発展途上ですが、今後どんどん進歩していくと思います。ただ、おそらく本当に大事なことはあまり変わらないとも思います。私がインプラント治療において重要視していることを以下に述べます。一般の方もご覧になっているので、ある程度分かりやすい言い回しをすることをお許し下さい。

①くっつく(インテグレーション)こと

手術によって植立したインプラントが骨にくっつかなければ何も始まりません。当然もともと骨量が不足しているケースはそもそもくっつかせることが難しいわけですが、単純なケースでもごくたまにくっつかない時があります。要因としては骨量、骨質以外にも糖尿病、喫煙、不衛生などによる感染、その他にも様々(技術的問題など…)あります。もしくっつかなければ再手術となるわけですが、もちろん患者様には精神的、肉体的、時間的な負担がかかりますし、術者側にも精神的、時間的、経済的負担があります。再手術の場合は、最初の手術より難しくなっているケースも多いです。私の場合は無償で行いますが、費用に関しては色々でしょう。

②歯(上部構造)をつくれること
当たり前なのですが、インプラントの手術を行った後に歯をつくれないケースも多々見ます。つまり理想の場所とは遠くはなれた場所、方向、角度にインプラントを植立してしまっているケースです。幸運なことに今まで私は自分でそういう手術を行ってしまったことはありませんが、そういうケースのリカバリーを依頼されることはたまにあります。その場合ほとんどが再手術となります。つまり一度植立されたインプラントを撤去して、新たに少し場所、方向、角度を変えて植立するわけですが、これも結構難しいです。②を達成するのに大事なのは、手術を行う前に「実行可能な」綿密な計画を練り、その計画をできるだけ正確に、たまには応用を利かせて実行することでしょうか。そしてそれを可能にする技術と経験をもつことだと思います。

③長持ちすること
これは①、②が達成されて初めて課題となってくることなのですが、一言で長持ちと言っても色々な意味を含みます。取れない、壊れない、歯茎が下がらない、などなど。これらは手術で6割方決まってしまうと私は思っています。どのような材料を選択し、どのような手術を行ったかというのは非常に大事で、それによって後の歯をつくる工程も影響を強く受けます。
また手術後に歯をつくっていく工程を正確に行うことも重要です。ここにエラーがでてしまうことによって後々トラブルが起きるケースも良く見ます。実際のインプラントの歯(上部構造)を製作するのは技工士の方々の仕事なのですが、壊れたり外れたりするトラブルが起きるのはドクターの治療が原因であることがほとんどだと思います。もちろんそうなりやすいケースも多いので、注意しながら術後の治療を正確に行う必要があります。
全ての治療が完了して、歯が入った後も大事です。インプラントは虫歯にはならないのですが、歯周病にはなります。むしろ歯周病のリスクは普通の歯に比べて高いと思います。治療後も定期的に歯科医院に通い、チェック、清掃指導、クリーニングなどを受けることが大事です。そしてここには歯科衛生士の方々の仕事が大きく関わってきます。

以上ですが①~③は当たり前のことで、他にも重要なことはたくさんあります。ただ①~③を10割で達成するのも非常に困難であり、できる限り達成できるように日々精進しております。最近は紹介患者様も多く非常に嬉しい限りですが、その分責任も感じており、1日1日が勝負だと思っております。今後とも何卒よろしくお願いします。



 
監修記事
小川 信Ogawa Shin
医療法人社団 新成会 理事長。歯科医師。日本口腔外科学会 口腔外科認定医、日本口腔インプラント学会 所属、日本顎顔面インプラント学会 所属、厚生労働省指定臨床研修指導歯科医として、多岐にわたるインプラント治療を行う。新潟大学医歯学総合病院の口腔外科やインプラント治療部門で長く研究や臨床に携わっており、「患者さんができるだけ長い間、QOLが高い状態で過ごせるよう、そのライフスタイルに寄り添った歯科治療を提供したい」という想いで、日々の治療にあたっている。